あすなろブログ

症例 | 肩の痛み

肩の痛み ~前後型の調整~

 

先週は前後型のお客様が多く来院されました。

均整法では、前後の重心移動に特徴がある人を「前後型」として調整させていただきます。

前後型の人の特徴として、活動の多くが頭(頭脳)で行われている事が多く、立ち姿や内臓の働きにもその特徴が現れてきます。

 

先週のお客様もお仕事でパソコンを使っての作業が多く、Aさんは3日前から首〜右肩に掛けてが痺れるように痛く、どんな姿勢をとっても楽にならないので、夜もぐっすりと眠れていないとのことでした。

もともとストレートネックの自覚があり、首肩の痛みはこれまでもあったけれど、こんなに痛むのは初めてとのことでした。

体の動作検査では前屈動作が最もしにくく、後ろに重心の偏った前後型と判断しました。

 

お体を触診させていただくと、右の肩甲骨、右の胸郭、右の仙腸関節の動きも硬く、首から股関節までの右半身が緊張している状態です。

 

骨盤の左右のバランスも大きく崩れていて、座り作業をしている時は傾いた椅子に座っているような状態で体の重心を支えていたことでしょう。

 

前後の重心が乱れがちな上に骨盤の左右の乱れが重なった事で首や上半身に無理な力が加わったようです。

パソコン画面をまっすぐ見るために体を歪めて作業したことが原因ではないかと想定してお体の調整をさせていただきます。

 

作業中に動かす肩から下と、画面を見るために固定された首から上の間に注目しますと非常に緊張した部分があります。ここを調整が上手くいっているかどうかの観察ポイントとして調整を進めさせていただきました。

 

足首、膝、股関節、骨盤、前後型の体型調整、内臓の調整と進めてさせて頂きますと、ストレートネックに伴って丸く後ろに飛び出していた背中もほどよく伸びてきました。

 

一度立ち上がっていただくと、立ち姿が随分とキレイになっていましたが、「首肩の痛みは最初と変わらない。」との事でした。

 

ここで先ほどの観察ポイントを確認してみますと、背中の筋肉の緊張が和らいだので余計に緊張部分が目立ってきていました。

 

硬く緊張して動きのなかったのは、背骨と肋骨のつながっている部分「肋骨結節」でした。この関節が滑らかに動くように調整させていただくと、「痛みが激減しました。」と仰って頂けました。

 

動作検査ではやりづらかった前屈動作も楽にできるようになっていました。

 

まだ少し痛みは残るものの、かなり楽になったとの事でした。

緊張して過敏になった神経が落ち着き、首肩が痛くない状態に全身が馴染むまで1〜2日かかると思いますので、3日後くらいの体の状態でご判断ください。とお伝えして調整を終えました。

 

翌日、Aさんからメッセージが届き「翌日の朝には更に楽になりました。」と嬉しいご報告をいただきました。

 

均整法にはいくつものアプローチ方法があります。急性の症状、慢性の症状、その時々に合った視点と手技でお客様の悩みを改善してまいります。

他の方法を試してみて、改善しなかった症状にもきっと何か手だてが見つかります。

なかなか改善しない症状をお持ちの方は是非一度ご相談ください。

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